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Alden(オールデン)961 × J.R.レザーオールソール + レザーミッドソール(薄)

こんにちは! 山本です

本日のご紹介は連発 Alden(オールデン)です
今回は愛媛県にお住いのオーナー様より配送でご依頼頂きました
(数年前にも修理依頼を頂いており 今回で2回目のご依頼です)
遠方よりありがとうございます!

こちらがBeforeです

結構年季の入ったオールデン
お聞きすると20年くらい前に購入されたオールデンだそうで
(ということは1997年製造かな?)
年間での使用頻度も少ないけど ソールがカチカチになっていて 滑って仕方ない。。。
交換して何とか履けるようにしたい とご相談頂きました

確かに。。。 叩くとコンコンと音がしそうなほど硬化しています

レザーソールもアッパーのレザーと同じく
経年により乾燥すると繊維に柔軟性がなくなり 硬くなってしまいます

ソールは元々硬度がある革なので 余計に硬く感じますね

今回のような場合 私は大概 柔らかいレザーソールかラバーソールへの交換をお勧めしますが
今回オーナー様とお電話で打合せし
「オリジナルの雰囲気が好きなので 素材はレザーソール一択
今回も色々とブログを見たけど しっかりとした履き心地が好きなのと
何度も修理するのももったいないので J.レンデンバッハソールで交換を」

とはっきりとしたご意見・オーダーを頂きました
そこまではっきりと決めて頂けると有難いですね(笑)

そして今回はもう一点
元々ダブルソール仕様なので ミッドソールまで交換したいのですが
サイズも小さい方(6ハーフ)で 元々のミッドソールも薄いので
通常のレザーミッドソール3ミリ+J.レンデンバッハソール で組み直すと
元々の厚みより1.5ミリほど厚くなり
バランスも履き心地も変わってしまいそうです。。。

せっかく思い入れのある靴を修理に出して
見た目も野暮ったく 履き心地もずいぶんと硬い結果になってしまうと
最悪修理後履かなくなってしまう可能性も。。。

という事で
今回はレザーミッドソールを いつもより薄手のもので組み直しする事を提案させて頂きました

グッドイヤーウェルト製法の場合
ミッドソールの役目はあくまでも【見た目のボリュームアップ】です
あまりに硬い素材を使用すると いつまでも馴染まずに硬く痛い履き心地になってしまいます
靴そのものがしっかりとした構造の為 ミッドソールは柔らくていいのです
(マッケイ製法などは 中底の有無により ミッドソールがある程度硬くないと
靴としての形をキープできない場合もあります)


そしてオーナー様のこだわりと わずかな小細工を詰め込んで。。。

こちらがAfterです

完成!

全体的にバランスよくまとまったと思います!

基本はオリジナルの仕様を参考に
アウトソール(接地するソール)は 今までのペースで履くと当分リペアの心配無しの
ドイツオークバーク 【 J.レンデンバッハ レザーソール】 をチョイスです

今回こだわったレザーミッドソールの厚みは 2ミリ
ミッドソールは【挟めばいいというものではなく】
歩きやすさや全体のバランス(ボリューム)それと靴のサイズ
等々 考慮して 素材と厚みを提案させて頂きました

乾燥して少しかさついていたアッパーは
ミンクオイル配合の サフィールノワール【レノベイタークリーム】を下地に使用して
いつもより多めに油分を補給してしっとりと仕上げています


頻繁に履く靴ではなく 時々履きたくなる 大切な一足
これからも長く愛用して頂けると嬉しいですね


今回も遠方より修理のご依頼ありがとうございました!






今回の修理
J.R.レザーオールソール(オープンチャネル)  ¥17,600 (税込)
レザーミッドソール (2ミリ)  ¥2,200 (税込)


納期  約3週間





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2021-05-23 | Posted in Blog, Works of Dress Shoes, Alden