Blog, Works of Dress Shoes, JOHN LOBB
JOHN LOBB(ジョンロブ)× ベルギーレザーオールソール + リウェルト
こんにちは! 山本です
つい先日おそらく同業者の方だと思われる方からメールにて問い合わせを頂きましたが 自身については苗字しか名乗らず
「ソールの仕上げはどこの仕上げ剤をどのように使っていますか?」
「修理に使用する機器はどこの機械を使っていますか?」
等と作業内容に関する質問のみの内容でした
さすがに「質問する前に何かあるやろ。。。失礼なヤツ。。。(怒)」
と思い 無視しました
技術に対して向上心を持つことは素晴らしい事だと思いますが
まずは最低限の礼儀を身に着ける事が先かと思いますね
偉そうにごめんなさいね
久々に少し腹が立ったので愚痴になってしまいました。。。 すみません。。。
さて気を取り直して。。。
本日のご紹介は久々のゴリゴリドレスシューズ JOHN LOBB(ジョンロブ)です
今回は福井県にお住いのオーナー様より配送でご依頼頂きました
遠方よりありがとうございます
こちらがBeforeです
ほとんど見かけない珍しい プレステージライン【フィリップ】(Ⅱじゃなくて)です
プラムのミュージアムカーフが色気とエレガントさを醸し出しています
今回お預かりさせて頂き オーナー様より靴の事をお聞きすると
随分と昔に購入されて 過去にアメリカでオールソール修理をされた事があるそう
そのソールがまたすり減ってきたので修理を承りました
が! ちょっと大変な事態でした
ウェルトはステッチまで削り込まれてアウトステッチ(出し縫い)の断面が見えている。。。
そしてアッパーには至る所にサンドペーパーの削り跡が。。。
悲しい。。。
オーナー様曰く 「英語じゃ上手く打合せ出来なかったから。。。」との事でしたが
たぶんそういう問題では無さそうですね(笑)
今回はウェルトがもう使い物にならないので リウェルトから修理させて頂くことになりました
しつこいですが珍しいので 現行のフィリップⅡとの一番の違い
前半分はグッドイヤーウェルト製法で 土踏まず以降はマッケイ製法 の写真
ジャランスリワヤはきっとこの製法にインスパイアされたのでしょうね
こうすることで 土踏まずに出幅が必要なくなり グッとくびれたウエストに出来ます ベベルドウエスト風仕様です
で、肝心のソールを剥がしてみると。。。
え!? 縫ってない!(汗)
てっきりヒドゥンチャネルなんだと思っていたのですが
なんと前回の修理はレザーソールを貼り付けただけの作りでした
「これはもう縫い直せないなぁー 貼り付けとこうかー」的な感じですかね(笑)
今まで剥がれずに良かったですね。。。
で、今回はウェルトもバラし 土踏まず以降のイミテーションウェルト(正しくはミッドソールでした)も削り込まれて再利用出来そうになかったので 全バラにして。。。
このように復活しました
こちらがAfterです
完成です!
かなり神経を使いました(笑)
やるからには喜んで頂ける仕上がりを目指そうと ちょっと仕様を変更して
LABOプレステージスペシャル仕様です
限界まで厚みと出幅を削り込んだウエストは エレガント&セクシーを
どっしりと出幅を残し 爪をしっかりと立てたエッジは男らしさを
メリハリを効かせた仕上げで The ドレスシューズ の復活です
またたくさん履いてあげて下さいね!
大手術になりましたが ありがとうございました!
今回の修理
ベルギーレザーオールソール(ヒドゥンチャネル) ¥17,000 +TAX
ビンテージトゥスチール ¥3,000 +TAX
リウェルト ¥10,000 +TAX
カウンターライニング補修 ¥3,000 +TAX
納期 約3週間~4週間
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