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Alden(オールデン)× MARTIN(マルティン)レザーオールソール + etc

こんにちは! 山本です


今日も暑い一日が始まりました
昨日浜松では日本歴代最高気温を記録したそうです
41.1℃ 。。。
風呂の湯ですね。。。

熱中症にはくれぐれも注意しましょう!


本日のご紹介はみんな大好きAlden(オールデン)です
今回は大阪府吹田市にお住いのオーナー様にお持込み頂きました
遠方よりご来店ありがとうございます
こちらがBeforeです


↓ チョット衝撃的な写真です
お食事中の方は食べ終わってから見て下さい




オーマイガー。。。

洋画の登場人物なら 口を覆いながら間違いなくこう言うでしょう。。。

今回はお預かりさせて頂きましたオールデン コードバンのVチップ
今年の梅雨でこんな悲惨な状態になってしまいました

まだ購入して1年も経っていないそうで 大切に大切に履かれていたそうですが
突然の大雨に打たれ 帰宅後 水分を吸収するために慌ててシューツリーを入れて
乾燥してひび割れを起こさないようにと 乳化性クリームを塗られたそうです
そして翌朝 見てみると。。。
こんな状態に。。。



残念ですが 雨に濡れた時の対処として 大失敗です!

靴の中まで濡れてしまった場合は
まず新聞紙 もしくはキッチンペーパーなどを靴の中に詰め込み
とにかく靴の中の水分を抜いてあげて下さい
今回はシューツリーを入れられたそうですが 無塗装のツリーとはいえ
ビショビショの状態から乾燥出来るほどの吸水性はありません
逆に空気が循環できず 今回のようにカビの発生を助長してしまいます

そして 乾燥してひび割れしないように と 乾く前に乳化性のクリームを。。。

これも失敗です
雨水にはカビの原因菌が含まれています
靴の為と思って塗っているクリームはカビの栄養分となり大発生してしまいます
乾燥した後にしっかりと保湿ケアをしてあげるべきでしょう

と今回は運が悪かったとしか言いようのないオールデンですが。。。

さらにトドメの一撃が
左足内側の【すくい縫い】切れです
靴本体とウェルトを縫い付けてあるすくい縫いが切れてしまい 本体からウェルトごと剥離しています

今回は色々と要修理箇所が多く 打合せも症状をひとつずつ説明させて頂き
「また履けるようになるならぜひ修理を!」と快諾頂けました

こちらがAfterです

オールデン 救出成功です

今回は まず カビ除菌 + 丸洗い です
中底もカビまみれでしたので 洗いと除菌をして 確実に乾燥させました

その後 デリケートクリームを数回に分けて浸透させて 洗いにより硬くなった繊維に柔軟性を戻します

今回は左足のウェルトが剥離していましたので
(※原因はすくい縫いとアウトステッチ(出し縫い)が重なってしまっていた事でした)
リウェルトから レザーソールでソールの組み直しです

今回チョイス頂いたのは
ドイツ製オークバーグ 【MARTIN(マルティン)レザーソール】
しっかりと繊維の詰まった 本格レザーソールです

オーナー様が気にされていた つま先のすり減りは トライアンフトゥスチールでプレメンテです

最後にコードバンの毛羽立ちを抑え込み ツルっとした質感になるまでケアをして完成です
(今回はオーナー様との打合せでワックスは使用せずにクリームのみの仕上げです ご自分でしたいそうです(笑))

大手術になりましたが また愛用してもらえると嬉しく思います
またお困りごとがございましたら ご相談下さい

この度は遠方より修理のご依頼ありがとうございました!




今回の修理
MARTIN(マルティン)レザーオールソール  ¥15,000 +TAX
(オープンチャネル)
トライアンフトゥスチール取付け   ¥4,000 +TAX
リウェルト   ¥10,000 +TAX
丸洗い (カビ重症)   ¥4,000 +TAX


納期 約3週間~4週間



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2020-08-18 | Posted in Blog, Works of Dress Shoes, Alden