Blog, Works of Boots, RED WING

REDWING(レッドウィング)9016 × 染直し + オールソール(純正仕様)

こんにちは! 山本です

次回 嬉しい報告! させて頂きます!
形になって自分の目で確認するまで半信半疑だったのですが。。。
叶いました! ありがとうございます!
日曜日に報告予定です!


本日のご紹介はREDWING(レッドウィング)9106
ベックマン カラーはシガー です
今回は神戸市北区にお住いのオーナー様にお持込み頂きました
こちらがBeforeです

うぅ~ん 分かります?
ソールのすり減りもほとんどないんですが
問題なのはアッパー
お聞きすると
「数年前に色褪せてしまったこのブーツを染め直しに出したけど
返ってきたらこんなパリパリになってしまっていて。。。
なんか革の質感変わってしまったなぁ。。。と思って履いたら
ペリペリと表面が剥がれてきて。。。
悲しくなって そのまま数年眠っていたブーツなんですが 何とかなりますか?」
とご相談頂きました

チョットこれは。。。 ヒドいっすね。。。
正直履いてても恥ずかしかったでしょうし きっとリペアに出すんじゃなかったと後悔されたでしょう

これは【染め直し】ではなく 顔料系塗料を上から塗って元の下地を見えなくした【塗り直し】ですね
これは業界内でも平然と行われている(呼ばれている)【闇】だと思います(笑)
ペタペタ塗った厚化粧を染め直しだなんて。。。詐欺に近いですよね?


革の仕上げ方法には色々ありますが 元々が【顔料仕上げ】の革の場合の補修はこれでもOKでしょう
ですが 【染料仕上げ】の革に 顔料塗ると オーナー様もおっしゃっていた通り
質感が大きく変わってしまいます
もちろん顔料で補修する場合もありますが あくまでも部分的であったり 屈曲しない箇所に限ったりと 限定的で まして靴全体に塗る という事は当店ではしません
そりゃそうです 定着しない塗料がペリペリと剥がれてくる事は目に見えて分かっています

と まぁ 他店の修理方法への文句はさておき
今回はまず この塗膜を剥がすところから始めて 下地をチェックして
元色の【シガー】になるべく近づける事がゴールです

と後 ソールはほとんど履いていませんでしたが 残念なことに。。。
ハーフソールが加水分解を起こし劣化しており どうせならこの際に一新したいとご希望頂きましたので ソールも新しくさせて頂く事になりました

こちらが途中経過です↓

剥離作業かなり苦戦しました。。。
少しずつ アッパーに負担・ダメージをかけないよう塗膜を剥がしました
。。。が!元色がほとんどない!(汗)
そしてトゥ~バンプ(つま先から甲)は革の表面(銀面)が削られているぅ!
マジか!

と多少うろたえましたが(笑)

両足剥がし終えて 改めて染め直しの下処理を施し 微妙な調色を繰り返し
まさにトライアンドエラーアンドエラー みたいな(笑)

でこの様に完成しました
こちらがAfterです

どうでしょう!? なかなかの復活ではないでしょうか!?

銀面が削られていた事は想定外でしたが 何とかカピカピレザーからは脱却出来たかなと思います
色味も元々のシガーにかなり戻せたのではないかと またも自画自賛です
何で削ったのか? 未だに謎ですが 塗料が剥離しにくいようにでしょうかね?
いとも簡単に剥離してましたけどね(笑)
これこそ修理したのではなく壊した に等しいと思います

仕上がり品は当初配送する予定でしたが わざわざまたご来店頂き
現物を見てとても喜んで頂けました
履いて恥ずかしい思いをするような修理はこれからもゼロを目指したいと思います
今回は大美容整形手術になりましたが ありがとうございました!


今回の修理
アッパー 染直し   ¥15,000 +TAX (要見積り)
ベックマン オリジナル仕様 オールソール   ¥16,000 +TAX

納期 約1か月


大阪・神戸・尼崎・西宮・宝塚・伊丹・芦屋 メンズ靴修理・オールソールはLABO(ラボ)にお任せ下さい

2020-04-24 | Posted in Blog, Works of Boots, RED WING