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和創良靴(宮城興業)× Vib#2055 + リウェルト + ライニング補修

こんにちは! 山本です

一昨日と昨日と臨時休業させて頂きました
ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした
私自身に何かあったわけではないのでご安心下さい(笑)
明日は定休日ですが またバリバリと働きたいと思います


本日のご紹介は和創良靴(わそうりょうか)宮城興業製パターンオーダーシューズです
今回は静岡県にお住いのオーナー様より 関西出張ついでにお持込み頂きました
遠方よりありがとうございます!
こちらがBeforeです

数年前にパターンオーダーで作られたという宮城興業製のウイングチップ
アメトラ感もプンプンで 何よりナイスシボです(笑)
ソールはオリジナルのままだそうですが
過去に何度かヒール(トップリフト)の交換をメーカーで依頼されたそうです

今回はオーナー様より
「そろそろソールの模様も薄くなってきて 滑りやすくなってきたのでソールの全面交換を」とご相談頂きました
ですが 一つ重大な点があり
ウェルトはかろうじてステッチがかかって残っていますが
縫いしろがほとんどない場所が何カ所か。。。
過去にトップリフトの修理を出された際に ヒール側面を削り込んで仕上げたと思われますが 回数を重ねた事と削る量が多すぎた事で ウェルトが再利用出来ない状況になっていました

気になった内容をオーナー様に伝え 強引にソール交換する事も可能な旨も伝えましたが
「修理から帰ってくるたび気になっていたけど 。。。そういう事だったのか。。。
でもせっかくここまで来たし どうせなら気持ちよく履きたいからね」
と 今回はウェルトから修理させて頂く事に

そしてもう一点オーナー様が気になる事が
「以前から足と靴のニオイ対策で履く前に靴下と靴中にアルコールスプレーを振ってから履いていたんだけど
気が付くと靴の中の裏地がびりびりに破れてしまっていて。。。」
お聞きして手を入れてみると
ホンマや。。。 びりびりで一部は垂れてきている。。。

アルコールは革を硬化させる効果があるので
硬くなって動きの大きい屈曲部分のライニングが破れてしまったようです

一瞬で色々と検討し
今回ウェルトまで外すので さらにその先まで進んで ライニングも補修する事になりました!

口で説明するのは簡単ですが ライニングの張り替えはなかなか手間がかかるものです(笑)
今回も少し長めにお時間を頂き この様に修理させて頂きました

こちらがAfterです

大手術完了です
ウェルトはオリジナル同様スリットウェルトで交換し
修理を重ねた事で痩せてしまった出幅とヒール周りのどっしり感が戻りました
ソールはオリジナルのソールより気持ち薄くなりましたが
華奢に見えるほどの厚みではないので気になりませんね

そして問題だったライニングの破れは前半分をカバーして補修完了です
100%元通りの貼り直しではありませんが 着用に問題ないよう 既存のアッパーステッチラインで縫い付けて 靴中で垂れ下がって来ないよう工夫してみました
これからは靴中へのアルコールの使用はお控え下さい

お渡し時(またご来店頂いたので)に
「前よりも愛着が湧きましたね!」と喜んで頂けて 私も嬉しい限りでした

またたくさん履いてあげて下さい!
この度は遠方より2回のご来店と修理のご依頼ありがとうございました!


今回の修理
Vib(ビブラム)#2055 オールソール  ¥12,000 +TAX
リウェルト(スリットウェルト)  ¥12,000 +TAX
ライニング補修   ¥6,000 +TAX
(※要見積り)

納期 約3週間~

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2020-07-29 | Posted in Blog, Works of Dress Shoes, Other Dress Shoes